バレエスタジオ施工事例

バレエスタジオ

Ballet Studio Lien

地域    横浜市都筑区

工期   45日間

費用   7,010,000円

 

 【施工内容】

RC造1階  142㎡

・スケルトンの状態からスタジオへ改修

・タイプB防振床+TFリューム

・トイレ・手洗い新設

・動力エアコン(リース)は施主手配

 




お客様との出会い

 

バレエスタジオリアン主催の福井ゆい先生からはメールでご相談をいただきました。

ですが最初のご相談はなんと1年半前なんです!

その時検討していたのは広さは十分でしたが細長いためにアクティングエリアが上手くレイアウトできずオーツカもちょっと悩んだ物件でした。で、そうこうするうちに他の人が賃貸契約してしまいました…あまりお勧めできない物件だったので、まあよかったんじゃないかなと思ってました。

そして18ヵ月が経った2021年9月にふたたびメールをいただきました。

RC造の1階部分で142㎡!地形も良く柱も少ない!その情報だけでバレエスタジオにうってつけです、あぁ1年半待った甲斐がありましたね、本当に良かった。

 

その一方で世間から求められるスタジオ作りは変わってきました。
「withコロナでも安心な環境作り」です

 

 

現地調査から着工まで

 

現調前にゆい先生が心配されていたのは外の音とスタジオのレイアウトでした。

 

路面店舗はレッスンで発生する音や振動を気にしなくていいのが魅力です。ただ、この物件の前面道路は交通量が多く、その上窓も大きいので外の音がレッスンの妨げにならないだろうか?そしてトイレや更衣室はどこに配置するか?

 

 現地に行ってみると、確かに大きな窓が2スパンとシャッターが1スパンあります。信号が青に変わりエンジンをふかしながら通り過ぎるトラックの音は結構耳に入ります。防音壁を立てたくても排煙窓仕様になっているのでここを完全にふさぐことは出来ません。

 

シャッター前は防音壁でふさぐとして、2スパンの窓前は遮音カーテンなど後からでも取れる対策がありますよ…という方針で建築的に防音対策するのはあきらめていただきました。むしろオーツカが気になっていたのは寒さです。

明るい窓面の上部から滝のように冷気が落ちてくるのは間違いありません。明るさ(開放感)を取るか、寒さ対策をとるかゆい先生に判断していただく必要がありました。
また入口部分は外から丸見えにならないように玄関スペースに壁を建て、防犯・防音・断熱の効果を確保しました。

 

控室や更衣室も玄関の延長に配置する案検討しましたが、最後は「出来るだけアクティングエリアを狭くしない」という方針で設置場所が決まりました。

 

 

 

 

せっかくなので防振床をチェック

 

路面店舗ですから防振対策は不要です。純粋に先生方のお好みで防振床の種類とリノの組み合わせを選んでもらえます。

現物サンプルの3種類セットしている間に、先生方にはバレエーシューズとトウシューズを履いてもらいました。3つのサンプルの間を行ったり来たりしながら回転してみたり、ジャンプしてみたり、ポワントでピケしてみたりブレブレしてみたり…どれがお気に入りか選んでもらいました。

 

で、防振マットのタイプBとTFリュームの組み合わせで決定です。

 

 

 

 

 

工事の様子

「今日から新しい現場です!」

とSNSに投稿するのがすっかりお決まりになりました。

 

特にストーリーズでは毎日の現場の進捗が分かるので先生方も良く見てくださいます。

 

現調依頼久しぶりに来た現場は、日差しが入らない朝夕は思いのほか暗いです。これは仮設照明をたくさん持ってこないといけませんね。

 

 

 

  

 最初に行うのが「墨出し」

図面で決めた壁の位置を床にテープでマーキングしていきます。

このテープで区切った間仕切りを見て、動線を確認していただくのを「墨出し確認」と呼んでいます。

ロッカーの大きさや机を置く場所など、実際の使い勝手をイメージしてもらいながら壁の位置を調整していきます。

今回は更衣室の扉を壁の真ん中にしようか、左端にしようか悩まれていたので、次回まで宿題として保留です。

 

 

 

 

 ふざけている訳じゃありません。

養生材を壁に見立ててゆい先生に凸凹間を感じてもらうためのパフォーマンスです。

 

彼ら二人は、壁人間となって右に左に動き回ってくれました。

 

 

 

 

 「これ外してもいいですか?」

 

スケルトン渡しの下物件でしたが、明らかにつながっていない配管が天井にぶら下がっています。オーツカの見立てでは将来繋ぎ直して使うこともなさそうです。とはいえオーナーさんに無許可で撤去するわけにはいきません。写真を撮って管理不動産会社にメールして許可をもらいました。

 

 

 

 墨出しが終わると次に行うのが設備配管

 

新しいトイレと洗面化粧台の位置に排水配管を転がしていきます。

この配管の出来上がりで、床の高さ(段差)が決定します。出来るだけ床を低く仕上げる為に、どういうルートで、どこで分岐して…を考えるのが親方の腕の見せ所!

 

 

 

 

 壁下地の材料搬入

 

2t車に山積みの材料を降ろしています。


「荷上げ屋さん」と呼ばれるめちゃくちゃ力持ちの専門工がガンガン材料を運び込みます。


おや?奥にバンが止まっていますね。
そうここは以前シャッターの奥が車の整備スペースだったんです。

  

 

 

 LGS(軽鉄)工事

 

LGSの親方はすごく仕事が早いんです。 

この状態までたった2日です。大工工事でやったら倍の日数が掛かります。でもね、いい事ばかりじゃありません。スタートしたら待ってはくれないので、「それまでに墨出し確認」の保留をなくしておかなければなりません。監督のオーツカは大忙しです。


仕事が早い親方ですが、決して頑固ではありません。

 

窓の前に断熱対策として壁が追加になったところも、気持ちよく対応してくれました!

 

 

 

電気の配線が終わったらボード貼り作業です。

外壁面には断熱材を入れていきます。

 

オーツカはロックウール系断熱材をよく使います。
グラスウールはチクチクするし、商品がクタっとしやすく、丁寧に仕込んでいるのに手抜きしたような出来上がりになるからキライです。

 

ロックウールの方が吸音効果も高いですしね

 

 

 

 withコロナ対策として、天井に2台性能の高い換気扇を取り付けました。

 

強運転では450m3/Hで運転音は42.5デシベル

弱運転だと32デシベルという静かさ

レッスンに全く支障ありませんでした。

 

 

 

 遮音シール打ちです 

 

配管の突き抜け部分とか
写真のような施工開口(新築工事の仮設の穴を塞いだ跡)周辺部とかはわずかな隙間があるものです。空気の流入をシャットアウトするために遮音シールを充填します。

 

 

 

天井塗装

 

「塗装なんて簡単だ、自分でも出来るぞってみんな思ってるんだけど違うんだよ」とN君はこぼします。
大丈夫分かってるよ!

養生したり、細かい箇所から塗っていったり、コンクリートの天井なんか場合によっては4回塗ってるもんね。

いつも感謝してます!

  

 

 

防音床こしらえ

 

防音マットの上に合板を2枚重ねていきます

 

 

 

 鏡の採寸

 

Mさんが採寸に来てくれました。
工場でパキっと切ってくるので、シビアに寸法取りするんです。

Mさんが言う割り付け案にオーツカがアレンジを加え、ゆい先生に承認をもらいます。iPadで割り付け図を描いてLINEで送ると1時間で先生からOKの返事がきました。今は便利になりました!

 

 

 

エアコンはオーツカでは手配しません。

 

リース契約したほうが初期費用が掛からないし、税金対策にもなるからです。仕事が丁寧な業者さんを紹介して、ゆい先生に直接契約してもらいました。

 

 

クロス貼り

 

初日は延々パテ飼いで

2日目からようやく貼り始めています。

 

 

 

天井にスピーカーを固定して

 

 

 

TFリューム貼り

 

1本48キロもあるので

一人でそれを並べていくOさんは細マッチョ!

凄いよなあ

 

 

 

今回先生のこだわりで玄関の土間がタイル貼りになりました。


450角の大判タイルを使ったので高級感あります!

 

 

 

鏡を貼って

 

 

      

便器と洗面化粧台を付けて

 

 

 ようやく完成です!

 

 

 

 スタジオが広いので、LEDベースライトが足りないかなと心配でしたがいい感じでした

 

 

 

広いスタジオで天井も高~い!

 

 

 

清潔感あふれるトイレ

 

 

 

講師控室もくつろげる感じ

 

振付とかじっくり考えられそうです。

 

 

お洒落なシャンデリアがともるエントランス


「あまり明るくしすぎないように」というコンセプトだそうです。
これからどんな風に飾られていくのか楽しみですね

 

 

 外のブラケット灯も先生が選んでくれました

 

 

 

バレエスタジオマイスターのオーツカより

1年半ぶりに福井ゆい先生からメールをもらってそれはもう嬉しかったです。
でも同時に不安でした。

というのも18か月間に世の中はすっかりコロナ禍。その影響で建材が手に入りにくくなっていました。僕ら施工業者からすれば多少値段が高くなるのは許容できる事ですが、ベニヤの価格が高騰する上にいつ手に入るかわからない状況は本当に困ります。

代理店も材木屋さんも状況は一緒で、「入荷の確約はないけれどとにかく2か月前に注文を入れてくれれば何とか調達するよ!」

という状況でした。

 

今回の物件はバレスタジオとして優良物件です。でも賃貸契約が確定するまでは何があるかわかりません、それまで工事契約(材料発注)が出来ないので本当にハラハラしっぱなしでした。

 

実際ぎりぎりのスケジュールでベニヤの発注が出来ましたし、ウォシュレットも手配が間に合いました。
スタジオオープン時にトイレが使えないんじゃ、シャレになりませんものね

 

 

工事が始まると、ゆい先生はちょこちょこ現場を覗きに来てくれました。オーツカとしては打合せがスムーズに進むのでとてもありがたかったです。職人たちもお施主さんが来られるとピリッと引き締まりますしね。

 

その上先生はコーチング上手で、話しかけられた職人たちはみんなやる気が上がってるんですよね、う~む秘訣を教えて欲しい。まあ、オーツカは現場監理が楽で助かりました。

 

そんな先生だからでしょうね、生徒さんだけでなく父兄からも愛されてます。
何よりビックリしたのが、ある時現場にご父兄からの差し入れが置いてあったんです。
しかもお手紙付きで!
ご父兄からの差し入れなんて、オーツカ初めてです!

こりゃあ、いつも以上にしっかりやらなきゃなと思いました。

 

 

 

途中、消防設備の取り付けを業者にお願いできなくなったり、LED照明も流通在庫がなくなったりとハラハラする事もありましたが無事にお引き渡しする事が出来ました。

 

マサコさんと二人でスタジオお披露目にお招きいただき、たくさんの生徒さんご父兄の方々から喜びの声をいただきました。工事屋冥利に尽きますね、ほんと嬉しい。明日からの励みになります。

生徒さんからいただいた寄せ書きは、今も机の上に飾ってあります!

どうぞ新しいスタジオで思う存分レッスンに励んでくださいね。

 

福井ゆい先生とバレエスタジオリアンさんのご活躍を楽しみにしております!

 

 

 

 


先生の声

 

エーゼン大塚建設さんに相談する前は、希望する内装と費用が一致するような業者さんに出会えるか心配でした。インターネットで『バレエスタジオ 内装』などで検索していてエーゼン大塚建設を知りました。それですぐにメールで相談させていただきました。お返事もすぐにいただけ最初から好印象でした。

はじめの物件は残念ながら立ち消えてしまったのですが、その際に親切に相談にのって下さった事、やり取りがマニュアルだけの感じがなく安心感が持てたことが印象に残り、今回の物件が見つかってすぐに連絡しました。

 

工事が始まる前からやり取りを密にしていただけたので、不安や心配事もなく、工事中も作業現場をたくさん見せていただき、途中の変更もいつまでなら大丈夫だというプランを教えてもらえたのでありがたかったです。
出来上がりは想像以上の仕上がりに大大大満足でした‼
私の想いを聞いて下さりながら、沢山のアドバイスのもと、本当に素敵な空間を造って下さり感謝しかありません!
皆が幸せになる素敵なスタジオを造ってくださり本当にありがとうございました。

 

 

 ~Ballet Studio Lien~

 

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