大家さんはあなたのスタジオのビジネスパートナーかも
地元の商店街にスタジオを紹介してくれたり、町会やPTAにスタジオをPRしてくれた大家さんを知っています。単なる大家と店子の関係を超えた頼りになるビジネスパートナーのようです。
そんな例はまれかもしれませんが、仲良くしておくに越したことは有りません。少なくとも2年ごとに賃貸契約の更新を迎えますので気持ちよく書類を交わしスタジオ運営を続けたいものです。
ではそのためにバレエスタジオマイスターは何が出来るのか?
1.スタジオの防音工事について関係者からの理解を得る
2.大家さんにもメリットになる建物診断
3.将来のメンテナンス
4.人間関係が一番の防音
5.傷害保険について
こんな事をいつも心がけています。大家さん・関係者の信頼を得るには情報開示が一番です。
1.スタジオの防音工事について関係者からの理解を得る
大家さん・階下のテナントさん・仲介不動産さんの立会いの下、実物模型による防振テストを実施します。公開実験です。その時、なぜこの物件にこの仕様の防振床を選んだのかをわかりやすく説明します。
スケッチを書いて建物の構造を解説し、
実際に天井裏を見せて振動する床の影響範囲を感じてもらい、
そして交代でジャンプして振動の伝わり具合を体感していただく。
30㎝も床を嵩上げするのなら完璧に防振出来ますが、厚さ10㎝程度の防振床では下階に伝わる振動(音)がゼロにはなりません。
それでも、裸の床でジャンプした時と比べると、防振防音の効果がはっきり感じられます。
現実問題として、「この位の振動(音)なら許容範囲だな」と皆さんが納得してもらえるポイントを探るのが防振テストの目的です。
2.大家さんもメリットになる建物診断
バレエスタジオの改装で、天井を解体することは良くあります。
そうすると建物の構造や上の階の配管が見え来ます。目視で建物調査が出来る訳です。バレエスタジオマイスターは一級建築士でもあるので、たとえばスラブのクラックが異常なものなのかどうか?設備配管がいたんでいるのかどうか?判断することが出来ます。
それを知ってか、大家さん達は「工事中に気になる事があったら教えて欲しい、ついでに直したいから・・・」と仰る人がとても多いです。
事実、工事中に構造体の不具合を補修したり、
たまたま発見した漏水の原因を調査して修理したり
そうした物件は3件あります。
そういう建物診断、構造調査の情報を伝える事で、大家さんとも信頼関係が築けてきます。
3.将来のメンテナンス
大家さんが気にしているのはふたつ
どんなに流行っているスタジオでもいずれは退去されてしまうので、原状回復をしっかりやってもらえるのかと言う不安と。
もし設備配管の劣化で、スタジオに迷惑をかけてしまうのは忍びないという不安です。
工事前の設備配管、配線ルートなどの設備図情報を大家さんにお渡しすることが出来ます。
何度かテナントが入れ替わっていれば、新築当時の設備図面と違ってきている場合があります。原状の配管状況を把握できるのは大家さんにとってありがたい情報です。これが将来のメンテナンスに大いに役立ちます。
4.人間関係が一番の防音
どんなにしっかり防振防音工事をしてとしても、息を止めて耳を澄ませば振動や音は聞こえてくるものです。
人間関係がうまくいっていれば、「あぁ、レッスン頑張っているなぁ」と受け入れてもらえますし
人間関係がギクシャクしていれば美しいクラッシックの音色も「騒音」になってしまいます。
生徒さん達の指導はバレエのレッスンばかりじゃありません。
・レッスン以外ではお教室でバタバタ走らない
・大家さんや、ご近所さんにきちんと挨拶をする
・自転車を歩道に広げて置かない
そんな気遣いが何よりの防音装置です
5.傷害保険について
レッスン中の思わぬ事故や怪我に備えるために、バレエスタジオとしては傷害保険に加入していると生徒の保護者も安心です。
もし、傷害保険の相談先がないようでしたら保険会社をご紹介いたします。
当社の工事保険も扱っていただいている、頼りになる保険会社です。